2009年11月 / 05月≪ 123456789101112131415161718192021222324252627282930≫06月

--.--.-- (--)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--:--  |  スポンサー広告  |  EDIT  |  Top↑

2009.11.02 (Mon)

Lady Gaga「The Fame」

気がつけば前回のエントリーから半年である。1カ月たつと上に広告が出てくるのだが、これが2カ月たつとサイトに雑草が生えてきて、3カ月たつと画面の色が褪せてきて、そのうち壁が剥がれ落ちたり、サイトに動物が住み着いたりして、やがて廃墟になってしまうというシステムになっていたら面白そうである。そんなことにならないよう、短くても、まとまりがなくても書くようにしたい、などといっても相変わらず説得力がないな。


で、半年ぶりの更新はLady Gaga(レディー・ガガ)である。

ザ・フェイム


流行りの洋楽を積極的に聞くこともないので、マライア・キャリーとか、ブリトニー・スピアーズとかビヨンセとか名前は聞いたことはあっても、顔もわからないし、なにを歌っているのかも知らないし、たぶん耳にしたことはあるのだろうけど思い出せない。どれも同じに聞こえてしまうのかもしれない。けれども、たまたまYouTubeで耳にした(目にした)あるPV(Promotion Video)に目を奪われた。それがLady GagaのPoker Faceだった。



シンセサイザーの静かなベース音に合わせて、革のボディスーツのLady Gagaが、プールの中から水を滴らせながら現れる場面に目を引きつけられる。おお、なんとサスペンスタッチでかっこいい! イコライザーのかかった単調な声とリズム、豪邸でのデカダンなパーティー。サビのシーンではどこかレトロな印象を与える青いレオタード姿の彼女が男をしたがえて、はげしく踊るシーンに心がふるえた。途中で彼女がかけているレンズがディスプレイになっているメガネもほしい。最後のサビでは、見るからに草食系イケメン男子が、彼女にとらえられて食われるのを待つばかりという感じで、もうここまで来ると、どうにでもしてくれいという気になる。動画が枠からはみだしているけれど、それもLady Gagaらしいからまあいいや。


感動したといえばそうなのだが、単純にカッコいいというのともちがう。これでもか、これでもかというほど、こってりした演出の過剰さはスマートさや洗練とは異質だ。一見、かぎりなくイロモノに近いし、ダサイといってもいい。でも、そのダサさが過剰なあまり、悪趣味を通りこして、逆に独特な様式美へと昇華されている。「ダサかっこいい」のだ。サウンドにも映像にも70年代や80年代の記号と近未来的なイメージがごった煮のようにちりばめられ、そこから匂い立つ一種のデカダンがフェリーニの映画(「サテリコン」や「カサノバ」とか)を見たときに感じるような、おなかいっぱい感、けれども、くせになる快感を呼びさます。


露出の激しい衣装や体の動きだけ見ればセクシーを通りこしてエロなのだが、ここまで過剰な演出で見せられるといやらしく感じられない。エロティシズムとは隠すことによってかき立てられる想像力から生まれる。けれども、ここまであけっぴろげにやられると、エロスというよりキッチュである。けれども、滑稽にはおちいらず、ぎりぎりのところでかっこよさを保っている。露出がはげしくても、男への媚びのない甘さのない自己演出のせいかもしれない。なんともアンビバレントな感覚的快楽なのだ。


音楽もくせになる。覚えやすいのだが、旋律がイージーに流れたり、むりやり盛り上げたりすることなく、緊張感を保ったままつづく曲調がいい。しかも歌唱力もある。あとで紹介するピアノの弾き語りを聞けばわかるが、これほどの歌唱力がありながらロボットボイスをあえてつかって、しかも抜群の効果を上げているところがすごい。イロモノのうさんくささをしっかり残しながら、歌はなみなみならぬ本格派である。おそるべし、Lady Gaga。すっかりあてられてしまって、ほかのPVやライブ映像をあさりまくり、インタビューや紹介記事を片っ端から読む。興味のある人はWikipediaあたりにくわしいのでそっちをみてほしい。イタリア系のアメリカ人でまだ23歳だが、アンダーグラウンドからストリップの経験まであるという経歴の持ち主だ。インタビューも面白い。気がつけば、すっかりLady Gagaの虜です。


PVとしての完成度が抜群に高いのは、Paparazziである。ぼくはマドンナの「Bedtime Story」のPVが好きで、これを超える完成度のものはいまだに知らないのだが、「Paparazzi」はストーリーものの傑作である。PV中、彼女の来ている衣装の斬新さ、そして過剰な演出と、力業のような展開、ときどき挟み込まれる新聞記事など、目と耳と脳が快楽でとろけそうになる。最後のほうで、彼女が着ている黄色い服のセンスに息をのみ、最後の警察の撮影シーンで彼女が見せるポーズもたまらない。ちょっと長いけど、できれば下の方をダブルクリックして大きな画面で見よう。




ライブ映像は、さらに迫力がある。CDでは最近流行りの加工をした声が使われていたりもするが、口パクのPerfumeとちがってLady Gagaはライブでは地声で歌う。その歌声が太く、すばらしく伸びがあるうえPCで見ていてもライブ・パフォーマンスの迫力が伝わってくる。力強い、ダサいんだけどカッコいいダンス。下の映像にも見られるが、まるで「愛の嵐」(という映画があります)ではないか。女版フレディー・マーキュリーとでもいうべき様式美である。これは来日時のライブ映像。見たかったなあ。



こっちはデビュー曲のJust Dance。このときは、いっしょに踊るのは女性ダンサーだった。


ピアノの弾き語りになると雰囲気ががらりと変わる。シンセサイザーによる演奏とはすっかりアレンジを変えたPoker FaceやPaparazziは、まるでゴスペルのようなみごとな歌いっぷりに驚かされる。ただ、歌の雰囲気とはまるでそぐわない、むちゃくちゃなファッションとダンスというか、あられもないパフォーマンスにぞくぞくしてしまう。。。



セクシーなアメリカの女性ポップスターの中でLady Gagaが異色なのは、彼女の同性愛への共感のせいかもしれない。自身が同性愛者かどうかは知らないが、彼女は同性愛者のイベントに積極的に参加して、その文化を擁護する発言をくりかえしている。そのせいかどうかはわからないが彼女の演出するエロスにはある種、同性愛の表現にありがちな抽象化された型というか様式美がある。フェリーニやデレク・ジャーマンを彷彿とさせるのも、そのせいだ。ちなみに、これはPaparazziの弾き語り。シャボン玉ドレスがまたいいなあ。シャボン玉ピアノもほしい。



彼女は2009年6月に来日もしていた。ちょうどその頃はぼくは日本にいなくて、あとでYouTubeで知って悔しかった。ライブやPVのイメージとはちがってインタビューを受ける彼女は、とてもかわいらしく、それがまた意外だった。性格すごくいいではないか! お愛想とはいえ、タモリの質問に対して、シブヤのテング(天狗)でレモンサワーが美味しかったデスなんて答えるところを見て、もう好感度が200パーセントアップしてしまった。ライブ映像を見ると、Lady Gagaには女性ファンが目立つ。それはなんといっても元気のよさ、それに男や世間に媚びず、ファッションにせよ、歌い方にせよ、好きなことを好きなように表現するという姿勢のせいかもしれない。この前、来日したときのライブを見たという女の子に会って、心底うらやましかった。これはMusic Japanに出たときのインタビュー。ガガ婦人って・・・。



こっちがタモリの番組に出たとき。



そんなわけで、朝から晩までLady Gagaという日々が続いている。一時期のPerfumeとcapsule三昧のとき以上かもしれない。先日は、家人に、あなた夜中に寝言でパパ、パパラッチとか歌っていたわよといわれ、ちょっと重篤な中毒症状かもしれないと少し心配である。



スポンサーサイト

テーマ : おすすめ音楽♪ ジャンル : 音楽

00:19  |  Rock  |  TB(0)  |  CM(8)  |  EDIT  |  Top↑
 | BLOGTOP | 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。